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ジャケット時代の到来。今だからこそ最旬なジャケットスタイルの魅力を探る
2019.09.05
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今シーズン注目を集めているのが「ジャケットスタイル」です。80年代90年代にシャネルスーツをキーワードに流行をみせたセミフォーマルスタイルに注目が集まっています。
Tシャツやキャミソールにサラッとワイドシルエットのジェケットを羽織るスタイル。ハイウエストのベルトをワンポイントに、それぞれの個性がバックやサングラスといったサブアイテムに現れます。
今回はそのジャケットの魅力に迫ってみます。
テーラードジャケット
テーラードジャケットとは女性の間で、フォーマルだけど割とカジュアルな場面でも対応OKなジャケットのことを指します。このジャケットは、メンズ用の服の製法を取り入れられて製作されており、一つ一つのパーツの型紙から生地を裁断し、立体的に組み合わせて縫製されたものです。そのため、身体のラインがきれなシルエットとなって反映されるようになっています。
テーラードジャケットの起原
テーラードジャケットは元々モーニングコートの裾を切り落としたスタイルから始まりました。最初は、部屋着やレジャー用として愛用され、アメリカではサックスーツ(Sack suit)、イギリスではラウンジスーツ(Loung suit)と呼ばれていました。19世紀末から20世紀の初頭になり、アメリカでビジネスマンがスーツとして着用するようになり、それが世界に現在のフォーマルスタイルの走りとして広まりました。
ミリタリーウェア、ハンティングウェアからの派生
ビクトリア王朝時代、軍服のスタンドカラーが折り返された折襟(ギリーカラー)の施された狩猟用コート(ハンティングコート)が流行したのですが、その時に第1ボタンをはずして外側に折り返された部分が、下襟へと発展を遂げました。その後、最初から襟の部分を開いたスタイルで仕立てられたものがコートの襟となり、スーツの形へと受け継がれていきました。元来、スーツやジャケットスタイルはスリーピースが基本スタイルで、本格派スーツといえばスリーピースのことを指していました。イギリスからアメリカへスーツやジャケットが持ち込まれた当時はスリーピースが基本スタイルでしたが、その後アメリカ国内で簡略化されツーピースに変化したと言われています。
日本のスーツ史
日本でのスーツの歴史は幕末または明治初期から始まりました。当時はスリーピースしかありませんでした。またイギリス、アメリカ、フランス製が主な生産国でした。明治時代の日本の男性の洋装と言えばフロックコートが主で、ほとんどの日本人はまだ和装で出歩いているのが現実でした。
ジャケットスタイルの流行
スーツ・ジャケットの流行の歴史もいろんな変容を遂げています。
まず、1930年代中頃までは3つボタンのスーツが主に着用されていました。その後ローリングダウンと呼ばれるスタイル(第2ボタンを留め、第1ボタンを下襟の返しと一緒に開襟するスタイル)が、アメリカを中心として流行しました。
さらにローリングダウンスタイルで着床することを目的として、第2ボタンの上までアイロンがかけられ、第1ボタンを留めないスタイルが登場します。またローリングダウンスーツの第1ボタンがなくなり、2ボタンスーツが第2次世界大戦後まで流行していました。
1960年代になると、海外では3ボタンが再び流行し始めました。日本では1990年代半ばから、また3ボタンが流行することとなります。
バブルの時代には、やや着崩したルーズなスタイルのダブルスーツが流行りました。2000年代に突入するまでは、ヤングの世代はシングルの2ボタン、ミドルエイジはシングル3ボタンが主流でした。2007年ごろから、なんとシングルのローリングダウンの2ボタンのスーツが徐々に復活してきています。またミドルエイジを中心に、ダブルもかなり人気があります。この当時のスタイルが現代のスタイリングへとリメイクされ流行の兆しをみせています。
ジャケットスタイルの復活
もともと紳士服であったテーラードジャケット。今ではフォーマルな場面だけでなくカジュアルな場面でも着用され、多くの人に親しまれています。
ジャケットはバブル時代の”DCブランド”の台頭と合わせて大流行しました。その代表例がコムデギャルソンが挙げられます。その当時の斬新さや、型破りな着こなしが現代の若者に響いているのではないでしょうか。