誰でも初めは新人!店長の目指していた人も、キャリアアップで店長になった人も、誰でも初めてなった人はみんな新人店長です。

 

販売の現場でスタッフとして一定期間働いていると、店舗での業務のことはある程度把握できているはず。ですが、店長になると今までと仕事内容が異なってきます。今まで当たり前にやっていたことが違った景色に見えたり、上司に任せていた仕事を分かっていたつもりでも自身で取り組む事となると難しく感じてしまったり・・・誰でも店長業務に頭を悩ませます。

 

今回はそんな新人店長の取り組むべき仕事とスキルをあらためて整理してみたいと思います。

 

大きく分けて3つの仕事

店舗やブランド、会社によって店長業務はそれぞれあると思いますが、店長業務は大きく分けて3つあります。

 

① スタッフの教育

② 商品管理・在庫管理

③ 売上管理

 

今まで通り、店舗の売り上げを伸ばすというタスクは変わりませんが、上記の3つの仕事が新たに加わります。そして、その業務を円滑かつ効率よく実施できるためのスキルが必要となります。

 

スタッフの教育

店長としての仕事はまず、お店のスタッフを教育することです。アルバイトやパート、店長候補となる人材の育成を目指して、基本的なことから店舗運営に必要なスキルまで身に付けさせます。スタッフの教育をしっかりと行い、店長がいないときでもある程度お店を任せられるスタッフを育てましょう。人手が足りない時にでもアルバイトスタッフやパートスタッフに業務上必要な教育を行い、店頭のお客様が増えても円滑に店舗が回るようにしましょう。新人スタッフが入るときには店内のスタッフ全体に伝達し、最初は基礎的なルールを守れるように教えられる環境を整えましょう。

 

スタッフの教育に関連したマニュアル作りやルール作りも店長が担う仕事です。店舗のルールやルーティーン、館や商業施設の決まりごとなどを整理し、店頭での接客・販売の仕方を店長だけでなく、先輩スタッフ全員が指導できるよう明確化しておくと良いでしょう。

 

 

商品管理と在庫管理

販売の現場における店長の仕事に、「商品管理」と「在庫管理」があります。商品の数量や在庫に不足がないかを確認し、スタッフに指示を出して商品の追加発注や在庫整理や店舗間移動などを行います。実際の作業はスタッフに任せて店長は全体把握をするだけの場合もあります。ですが、最終的な確認作業は店長が責任を持って行うため、数量や在庫状況を把握する監督的な役割があるのです。特に商品や在庫の管理は、売上や利益にかかわる非常に重要なもの。在庫が不足すれば品薄の店舗となり売り上げを獲得し損ねていまします。売上データから必要な商品の発注や在庫把握が求められます。いかに適切な管理ができているかが問われます。

近頃は、在庫管理システムの導入やICチップでの棚卸し機能など、テクノロジーの進化によってリアルタイムにチェックできるデジタルな環境を整備する店舗も増えてきています。ですが、店舗の現状をしっかりと把握する上でも商品の管理を徹底するとともに、在庫の把握と管理は忘れずに行いましょう。

 

売上管理

店長の仕事でほぼ共通するのが売上の管理です。店舗規模の大小にかかわらず最低限、売上の赤字・黒字を確認します。実際のデータで何が売れているのか、売れ筋のチェックも行います。売上がいまいち伸び悩むときには、「キャンペーン」や「セール」といった顧客サービスを実施して売上を伸ばす判断が必要となります。近いタームでの目標として”週次予算”さらに”月次予算”、最終的には”年次予算”と売り上げの計画に沿って現状を把握し、スタッフを配置して店舗の売り上げを確保していきます。

 

優秀な店長に求められるスキル

コミュニケーション力

優秀な店長はコミュニケーション力の高い人が多いという傾向にあります。店長は基本的にスタッフに対して指示を出し、店舗運営を円滑に行うことが求められます。その際に現場を円滑に回すコミュニケーション力が高い店長が指示を出すことで、スタッフは業務を効率的に行えるのです。コミュニケーション力のスキルは指示のわかりやすさだけでなく、普段の会話からの信頼関係の構築などにも役立ちます。逆にコミュニケーションが不十分な場合には、失敗や信頼関係の不足などにより現場の業務が滞ることもあるほどなので非常に重要です。

 

マネジメント力

店長のスキルの中には、スタッフを教育するマネジメント力が問われることがあります。「新人がすぐに辞めてしまう」や「何度言っても同じミスを繰り返す」などといった悩みを抱える店長は、スタッフを教育するマネジメント力が不足している可能性があります。適切な人材に対し、しっかりと教育・指導できることが必要となります。

柔軟な対応は頭よりも体で覚えて、十分な業務経験が必要と店長が十分に理解しておく必要があります。

 

リーダーシップ力

最近はチームワークを活かした仕事が全国の店舗で増えており、店長はその中心的な役割を担うことでスタッフが働きやすい環境を作ります。そのとき、店長に求められるのがチームを引っ張り、目標の筋道を示すリーダーシップ力です。マネジメントをする力を有している店長は優秀ですが、自尊心が高く店舗運営の目的が個の利益のみに執着している店長はリーダーシップ力に欠けます。スタッフを率いて全体を見渡せるリーダーシップが高い店長は目先の利益だけにとらわれず、優れた人材に裏打ちされた強いチームを作ることができるのです。特にアルバイトやパートのスタッフを大量採用して店長が店舗運営を進めるワンマンチーンの場合には、リーダーシップ力で彼らを率いてクオリティの高いサービスを実現するのです。

 

店長となって一番悩むことが多いのは、間違いなく「人材育成」でしょう。人材育成において最も重要な事は目標と達成意識の統一化です。将来的にどのような店舗を目指すのか、そのためにいますべき事は何なのか。1度や2度では統一どころか浸透さえ難しいでしょう。継続して何度も目指すべき地点、あるべき店舗像を伝えて下さい。働きがいのある職場づくりで未来に向かって全員で取り組みましょう。

「スタッフは心強い味方です」そう考えましょう。決して、店舗は1人では回りません。責任を負うのは1人だけではありません。全員で協力し、理想の店舗になれば、お客様は自然とあなたのお店を利用してくれるようになるでしょう。

 

初めて店長になる人はこれを参考に新たなフィールドに飛び込んでみてください。