時代の変化と共にアパレル販売職を中心に、販売職の採用に苦戦しているという企業が増えてきている。実際に、新卒採用においても売り手市場のトレンドは加速しており求職者数に対して求人数が大きく上回っています。これは、アルバイトやパートという職業においても同様で、デジタル化の促進により実際に身体を動かさずしてパソコン一台で働くというケースも増えてきていると言われています。

 

アパレル販売の現場はもちろん、その他販売の現場では自社採用に苦戦しています。

コストをかけて自社で採用した社員・アルバイト・パートも、時間をかけて教育したとしてもすぐに辞めてしまったり、転職をしてしまったりとコストパフォーマンスが悪いという現実もあります。

 

そこで活用できるのが「販売代行」です。

販売代行って言葉は知っていても詳しいことは分からない、そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。まずは販売代行というものを正しく理解し、どういった仕組みなのかを把握しておきましょう。今回が販売代行について、そのメリットとデメリットをご紹介します。

 

販売代行とは

販売代行とは「販売をアウトソース」できるサービスのことを言います。企業と企業が業務委託契約に基づき、店舗運営や販売業務を販売代行会社にアウトソーシングするサービスです。ブランドイメージや経営方針を把握した上で、依頼先の企業や店舗の販売業務を代行してくれます。

具体的には、販売に必要な接客、売上を向上させるための店舗運営、集客やマーケティングなどを依頼することができます。さまざまな業界で利用されており、特にアパレルや雑貨などが盛んです。販売代行とよく似たものとして営業代行がありますが、販売代行はあくまでも販売業務のみであるのに対し、営業代行は売れる仕組みの構築に重きを置いています。

 

販売代行が選ばれる理由

■人が集まらない

首都圏においても課題となるケースが多くなってきましたが、コストをかけて求人を募っても採用に苦労することが多いというのが理由にあります。販売代行を利用すると、その店舗に適した人数を配置するという契約のもと人材の担保をになってくれます。また、郊外によくあるケースですが、首都圏に本社を置く依頼主が郊外に店舗を出店する際に、その地域でのコミュニティ浸透度が低く人材難に陥るケースがあります。その際に、その地域に強い地元の販売代行業者と手を組むことで、その問題を解消できるのです。

 

■売上とコストのバランスを見込める

固定費だった部分に流動性を持たせられることが、販売代行を選択する理由の一つです。もちろん、これは業務契約にもよりますが多くの契約が成果報酬型の契約を用いることが多く、売上に対してのコストとなるので利益を見込むことができるのです。ビジネスにおいて、月毎や年毎での収支バランスや状況を見込むことができないのは非常にリスクと考えるからです。

 

■豊富なノウハウ

販売の現場といってアパレルだけではありません。雑貨の店舗もあれば家電を販売する店舗もあります。

販売代行業者は様々な販売現場での経験があるので、それぞれの特性に合わせた人材配置と運営を行うことができるのです。

 

 

販売代行を利用するメリット

販売代行を利用する最大のメリットは、売上の向上が見込めることです。重複するようですが、販売代行業者はさまざまな販売の現場を経験しているため、接客や売り方などに関する豊富なノウハウを持っており、的確な販売が行えます。もちろん、ノウハウは提供してもらうこともできるため、人材の育成に応用することも可能です。また、自社の販売員ではどうしても店舗を客観的に見ることが難しくなるところを、販売代行の場合は店舗を客観視し、問題を発見してくれるため、改善が図りやすいです。だからとって店舗の経営理念やブランドを軽視することはなく、それらを考慮した上で改善点を提示してくれるため、ブランディングの強化にもつながります。さらに、販売代行は売上向上だけでなく、コスト見込みをしやすいという点もあります。自社で販売員を一から育成し、採用活動や研修制度などに莫大な費用をかけるてもすぐに辞めてしまう。一方、販売代行ではその点のリスクが無いという利点があります。また、業務の負担も減るため、販売業務以外の業務に集中することも可能です。

 

⇒しっかりとした人数で売り場を固められる

人材の確保というのは、いつになっても難易度の高い現場泣かせなファクターと言えるでしょう。自社のみで採用をしようとすると、多くの広告費用がのしかかり、採用活動による時間ロスにも繋がります。代行会社には業界に専門特化した会社が多く、それぞれの専門知識を持ち合わせた販売員を抱えています。結果として無駄なコストの発生を抑えて自身の業務に専任することができます。

また、自社運営店舗では欠員状態で店舗の運営を回して、残った社員やスタッフが疲弊するというケースも多々あります。なかには、一人の社員に複数の店舗を任せるという運用でカバーしている企業もあると言われています。販売代行会社に任せることで、欠員もなく無理のない安定運営に切り替えることが可能なのです。

 

⇒競合や業界の動向に詳しくなれる

これは実際に販売代行を利用した企業のみが感じる隠れたメリットです。

販売代行を生業とする会社は、おのずと独自のネットワークを形成し、情報通であることが多いです。普段目にするニュースサイトよりも早く、競合や業界の最新情報に触れることが可能です。またどういった取り組みが成功しているか、といった成功事例の共有もスムーズに行うことができます。競合よりも一歩進んだ施策をするためにも情報は欠かせないため、販売代行会社を利用することで情報のキャッチアップが容易になるというメリットは、ぜひ覚えておいてください。

 

販売代行を利用するデメリット

販売代行にはデメリットもあるため注意が必要です。

1つ目は、販売代行業者に依存してしまうことです。ついつい販売代行業者のノウハウに頼ってしまいがちです。しかし、あまりに頼ってしまうと自社の販売員の育成と自社ノウハウの蓄積ができなくなってしまいます。販売代行業者の利用とのバランスを考えて、適度に利用するようにしましょう。

 

2つ目は、情報流出のリスクが高まることです。販売業務という性質上、販売代行業者は顧客の個人情報に触れざるを得ません。例えば、顧客が商品の配送を希望した際には住所を伺わなければならないでしょう。その時にだけ社員が対応するというのは現実的に不可能です。販売代行業者としても個人情報の取扱いは徹底していますが、業者選びの際には管理体制などについても考慮することが大切です。

 

3つ目は、運営の実態がわかりにくいという点です。ショップの運営を代行する関係上、普段の運営状況を見る機会が無くなり、本当に大丈夫なのかと不安になるケースがあります。残念ながら、たまに社員が店舗巡回した際に、望んだものより低いサービスレベルで運営していたという事案も発生しています。

 

4つ目は指揮命令権がないということです。販売代行を利用する場合、自社の社員が、販売代行のスタッフに直接指揮命令をすることはできません。もし指揮命令が発覚した場合は、いわゆる偽装請負と呼ばれる違法行為にあたります。ですので直接指揮命令を行いたい場合は、販売代行ではなく人材派遣サービスを使うことで指揮命令が可能となります。

 

 

クレセントアイズの目指す販売代行と店舗運営

弊社では長きに渡り販売代行業を生業にしてきました。今までに請け負った販売の現場は多種多様で、また請け負った店舗数も数多くあります。また、大型店舗から小型店舗、ラグジュアリーショップからファストファッションまで多くの実績を重ねてきました。

また、それぞれの地域やエリアや業種ごとにマネージャーが配置されているため、複雑な現場状況や初めて販売代行を依頼する企業様の納得するサービスを提供することが可能です。そして、長年の実績から全国のディベロッパー様とのコミュニケーションが容易に取れるため、店舗で発生するトラブルや問題も非常に少ないのが特徴です。

 

もし、販売代行の利用をご検討されている企業様がいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談ください。

柔軟かつ丁寧に対応させていただきます。