ファッションの業界において最もお客様と近い存在なのが販売員なのは間違い無いでしょう。その販売員という仕事も、ショップ内では様々な仕事をこなしています。その中で見つけた仕事の魅力。ただ単純に店頭にあるモノを売るだけという、シンプルな仕事なだけでなく、コミュニケーションを構築することが最重要な仕事と言えるのではないでしょうか。
クレセントアイズの運営するhilal ay(以後ヒララ)の店舗にて店長として活躍する押田に、クレセントアイズにおける販売員の重要性について聞いてみました。
店長というポジションだからこその責任と関わる人の変化に戸惑いました
- 店長というポジションに就いてみて、心境の変化や働き方の変化などはありましたか?
やはり今まで以上にお店を俯瞰して見るようになりました。売上のことだけではなく、スタッフの動きや考え方、店舗全体でのミーティングのことであったり、店頭での販売以上に気を配ることが増えました。それは店長というポジションになることの宿命ではあるのですが、やはり店頭での販売接客も重要なので、今はどのようにバランスを取るのかを試行錯誤している段階でもあります。一日の仕事の効率化の仕方が、まだ店長として不十分な部分があるので、よりブラッシュアップしていきたいなと思っています。
- スタッフとの人間関係やコミュニケーション、本社スタッフとのコミュニケーション、多方面との関わりの中で仕事をするようになったかと思います。あらためて気づいたことなどがあれば教えてください。
性格や価値観の違いが当然あるのですが、それをどうやって擦り合わせてポジティブな方向に持っていくのかが非常に頭を使います。今までは上司には店長がいて、関わる人も店舗スタッフに限られていたので、少し甘えていたのかもしれません。自身が店舗のリーダーとして、店舗の売上を上げる、店舗をより良い方向に導く、その為には十人十色の性格と個性と特徴を持ったスタッフを、どのように導くかが難しいなとあらためて感じています。
- 店長としてスタッフを教育したり、指導していく立場になったかと思います。その上で、自身で心がけていることや、意識的に取り組んでいることはありますか。
私には指導スキルや十分にスタッフを教育するほどの知識と歴がないと感じているので、その分こまめにスタッフに対してヒアリングを行うようにしています。なるべく、丁寧に、こまめにを心がけていて、例えば何かを教えたと時や課題を与えた時に、何がわからなくて、何ができて何ができないのか、一緒に整理するようにしています。日々の接客の中で、上手くいった理由、上手くいかなかった理由を一緒に考えるなど、繰り返し実施するようにしています。
どうしても接客をしていると、自分だけの感覚的なものでお客様と接している、ある意味、無意識の状態で接客をしているような気がしています。もちろん、これは日々の接客スキルを磨いていく中で、無意識化されていったものですが、この感覚をスタッフ達に言語化して伝えていくのが難しく、そのように一緒に課題を整理して修正していくという作業をするようにしています。
クレセントアイズでのキャリア形成においては、何よりも自分がどうなりたいかが大事
- クレセントアイズで店長というキャリアに就いたわけですが、今後のキャリアプランや夢などはどのように考えていますか。
マネジメントと言うのか分かりませんが、販売職から離れるかもしれませんが、より多くの店舗を広い視点で見ながら貢献していきたいという思いがあります。店頭のマネージメントをできるようになれたらという思いはあります。より視点も広げて、ECやウェブでのお客様とのコミュニケーションやリレーションなども学んでいって、ブランド全体として働きかけることができたらとも思っています。
クレセントアイズという特徴を生かして、もっと多くのブランドを見ることで、より多くの知識と経験やノウハウを身に付けたいなとも思います。クレセントアイズという会社だからこそ、ファッションのジャンルだけでなく、常設のショップだけでなく、多くの視点から小売業を見ることができるのかなと感じています。
- 実際に自身のキャリアプランは達成できそうですか?
クレセントアイズでは身につくことが本当に沢山あるなと感じます。それは役職やポストが様々な形で用意されていて、自分のやる気次第で上司や本社スタッフの人たちがキャリアをアレンジしてくれるように感じています。ここで学んで成長したことはきっと、社内だけでなく、社外や転職した際にもとても役に立つもののように感じています。
一つの会社なのに、一つの会社じゃないというか・・・(笑) 私にとってはとても良い所ではあるのですが、自分の努力とやる気を宣言すれば、積極的にサポートしてもらえるので、どうにでもなれるといいますか。上手く説明できなくてすみません(笑)
インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。
フレキシブな社風の中でどのようにどのように自分自身が考え行動するのか。その行動には責任が伴う一方で、先輩や上司からのサポートも受けながらキャリア形成ができる環境。決して大企業と言えるほどの規模ではないながらも、会社内には社員の自己実現を可能にするべく動いてくれる環境と人がいるように感じます。
社歴が長くないながらも、熱意を持って取り組んできたからこその店長へのキャリアアップ。今までの環境と違いに戸惑いながらも、自分だけの道を見つけようと必死になっている日本中の新人店長達も多くいるのではないでしょうか。
一つの小売業界のキャリア形成として参考になれば幸いです。