ファッションを中心とした販売職は採用に苦労するというトレンドが続いています。もちろん、職業の人気に有無というだけでなく、ファッション業界の業績不振ということがその理由の一つにも考えられるでしょう。しかし、”華やかで憧れの存在”だった以前とは違い「販売職」に対するネガティブなイメージは強く世の中に広まっています。実際に販売職を辞めた人の意見に”労働環境がきつい”や”給料が低い”、”休みが不定期である”、”将来が不安”などの言葉が並んでいる。

 

では、逆を考えたときに、どのような企業を選び、どのような働き方をすれば理想の職と働き方ができるのでしょうか。「キャリアの積み方やライフプラン的なものを下の子たちに示していくことが大切」とどのように自分のキャリアを考えた上で、販売職と向き合っていくのかが重要と語る渡邊マネージャー。

クレセントアイズが考える販売職として求められる能力と資質について、vol.01に続きマネージャーの渡邊に意見を聞きました。

時代の変化もあり今の若者の”販売”との向き合い方が変わった。

- ある意味、効率的な考え方をする若者が増えて「無駄なことはしない。必要なものだけやる」みたいな事が当たり前になってきたような気がします。

それで言うと、接客業自体が効率の良いものではないという認識が強いのかもしれません。だからこそ、世の中的に接客業に自主的に取り組んだり、熱量を持って取り組むという人は減ったのかもしれません。しかし、その中で積極的に業務に取り組む事ができれば社内での評価は大きく高まるのは必然だと思います。

その意識は昔からそんなに変わらないのかもしれませんが、一昔前は販売ノルマや個人売上を競い合ったりみたいな環境が当たり前だったので。今となれば時代錯誤というだけなのかもしれません。

 

- 「お客様へのおもてなし」という事自体は昔と何ら変わらないのに、販売を行う側のスタッフの意識が変わってきたというギャップが生じているような気がします。

まさにその通りだと思います。お客様の趣味嗜好は時代の変化によって変わっていくものですが、「接客」というもの自体は昔と変わりなく存在しているものじゃないですか。でも、接客というものにプライオリティを置かないという販売職の人が増えたような気がします。

 

自主的で積極的な人がより重宝される時代に

- 逆に、自主的で積極的に仕事に取り組む人が現れたら重宝されますよね。

弊社ではそのように考えていて、頑張っている人にはその人のビジョンやキャリアに合わせた業務分担を行なったり、役職に配置したりということを柔軟に行なっています。例えば、2020年入社(2年前)に販売スタッフとして入社したのですが、今では店長業務と兼任で、自社ブランド(hilal ay)の販促や企画担当をしている者もいます。普通にブランドに入社しても数年でそのポジションと働き方を手に入れるのはすごく難しいと思います。

 

- クレセントアイズならではの評価方法や給与、福利厚生などの特徴はどのようなものでしょうか。

正直、福利厚生の面で話すと休みもしっかりありますし、休暇制度もあります。それ以外の福利厚生もしっかりとしているので、よく言われる”ブラック企業”みたいな存在からは程遠いかと思います。給与と評価に関しては少し特徴があって、店長だから給料がスタッフよりも高いとか、マネージャーだから給料が良いとかじゃなく、シンプルにその人の「できること」で評価する制度になっています。つまり、その人の能力に合わせた給料を設定するようになっています。なので、販売スタッフの中にマネージャーよりも給料の高い者もいます。それは他の企業やブランドとは違う環境が用意されていますね。

 

- 販売職にある”労働環境がきつい”や”給料が低い”、”休みが不定期である”、”将来が不安”といったネガティブ要素が少なそうですね。

そうですね。給料もしっかりとベース給料が設定された上で能力に応じて昇給していきますし、休みについては事前に申請すれば取ることもできますね。残業もほとんど無いですね。店舗運営をやっていることもあり、ファッションの販売職だけにとらわれず、マネージャー職にステップアップしたり、ブランド運営職にキャリアを進めたりと将来の選択肢は幅広く用意できていると思います。とは言え、最初の業務でもある販売職に自主的かつ積極的に取り組んで経験を積んだ上での話ではありますが。

良くも悪くも自分次第でどうにでもなることのできる職場環境を用意できているかと思います。

 

 

 

時代の変化とともに変わってきた「販売職」の存在ですが、個人の意識の変化によって自分自身の環境を変える事ができるようになった職種でもあるのかもしれません。ふと考えてみると、自主的に物事に取り組む人は、どの組織に所属していても、どの働き方をしていても評価される存在なのは間違いありません。今一度、自分自身の働き方とキャリアについて考える時間を作ってみても良いかもしれません。