ショップへ行くと、「こちらのジャケットは〜・・・」や「こちらのパンツは〜・・・」といった接客を受けることが多いのではないでしょうか。

ふと冷静に振り返ってみると、”ジャケットとひとまとまりにして説明を受けたけど、あのジャケットは何ていう形のジャケット何だろう。。。”や、”あのパンツはどのようなシチュエーションで着用されているパンツなのだろう。。。”と思うことがあります。

 

洋服の歴史は長く、服のスタイルや形、デザインにはそれぞれ古来よりの所以があるものが多いと言われています。現代の洋服も”古着”いわゆる昔の服を、現代風にアレンジしてデザインや機能が盛り込まれているケースが多々あるのです!

 

そこで今回は第二弾としてアパレルのアイテム用語をご紹介します!

知っていそうで知らない用語をお届けします。

 

用語その1 フィッシャーマンセーター


 

フィッシャーマンズセーターとはその名の通り、北欧やイギリス北部の漁師が着ていた防寒用の手編みセーターのことを指します。通常のセーターやニットと違い、防水性を維持するため羊毛の脂肪分を抜かず、防寒性を高めるため太い毛糸で粗いゲージで編まれています。脂肪分を抜かない糸を使っているのでオイルド・セーターと呼ばれることもあります。デザインとしては、羊毛本来の生成りのまま、凝った編柄、などが冬の定番アイテムとなっています。

一説によると、漁師の地域によって編柄に特長があり、雪の結晶やモミの木などが編まれたのは、北欧スカンジナビア地方の「ノルディック・セーター」、総ジャカード編はスコットランド北のフェア島を発祥になってる「フェア・アイル・セーター」、ジグザグ編、ケーブル編が特長の「アラン・セーター」はアイルランド西方アラン諸島が発祥地などと言われています。

 

用語その2 サブリナパンツ


 

サブリナパンツとは、ふくらはぎから、くるぶし丈くらいの、ぴったりフィットしたパンツスイルのことを指します。名前の由来は1954年に公開された映画「麗しのサブリナ」で主演女優が着用していたパンツスタイルだったところにあります。その当時、多くの女性たちがこのスタイルを真似たくて、スタイルを追いかけていたと言われています。流行が過ぎると、夏の定番アイテムとして普及し、プリント柄、ギンガムなどのチェック柄まで幅広いバリエーションが生み出されました。

 

用語その3 アンサンブル


 
アンサンブルとはフランス語で「調和、統一、一緒に」の意味です。ワンピースとボレロ、ワンピースとジャケット、コートとスーツやコートとワンピースなどが同じ生地で、色、柄、デザインなどに統一した組み合わせをいうことが多いです。

また、ワンピースが無地で、ボレロあるいはジャケットが同素材の柄物を使う場合があり、フォーマルウエアなどに多く見られます。現代ではタウンウエアとしてアンサンブルを着ている人はあまり見かけなくなりましたが、冠婚葬祭などのシチェーションで見られます。

 

用語その4 ノルディックセーター


 
ノルディックセーターとは、ノルウエー各地に伝統的に伝わる模様が織り込まれたニット製品です。ノルディックセーターは、北欧ノルウエーに古くから伝わるセーターで、先述のフィッシャーマンズセーターのノルウェーverといったところです。雪に覆われる寒冷地という土地柄、セーターの全体に編み込み模様を入れ、二重に編み厚手に仕上げているのが特徴です。

種類もさまざまにあり、「セテスデール」「ヴォス」「ファーナコフタ」等、8種以上存在し、今も伝承されています。ノルディックセーターには必ず点描柄が入っていて、中でも水玉風に散らした点描柄のことを「ルース・コスタ」と呼びます。ハートやトナカイ、雪の結晶などの柄が多く見られ、日本では近頃のアメカジブームにのって、レトロっぽさを残すノルディックセーターを、流行のアイテムに組み合わせたカジュアルも多く見られます。

 

用語その5 カーペンターパンツ


 
その名の通り、大工さん(カーペンター)が着るようなパンツのことを言います。一般的にはいろいろな工具を入れるためのたくさんのポケットが付いた、丈夫なパンツをいいます。ワーク・パンツ(作業用のパンツで、ポケットの多用や丈夫な素材の機能と実用に優れたもの)の一種です。一般的なファッションでもポケットが多い機能的なパンツも多く、カーゴ・パンツなどの軍用の支給服のように、ファッションアイテムとして受け入れられています。

 

用語その6 ダンガリーシャツ


 
ダンガリーという丈夫なコットン地でつくられたワーク・シャツ(機能的なディテールとデザインが盛り込まれた実用性を第一に考えた作業用のシャツ)のひとつです。ウエスタン・シャツ(アメリカ西部のカーボーイたちによって、着られて発展してきたカジュアルシャツ)から装飾性を取り除いた感じのスタイルが特徴で、多くはインディゴ・ブルー(インディゴとはもともと「インド風」という意味で、植物染料であるインド藍で染めた色に見られる、紫みの濃い青。藍色)の色使いです。もともとアメリカ海軍の艦上用作業服として使われていたもので、ダンガリー地でつくった衣服を総称してダンガリーズといいます。

 

用語その7 アイビーシャツ


 
アイビー調のファッションに用いられるシャツです。ボタン・ダウン・シャツ(少しロールのかかった衿はボタン留めされることによって、軽く膨らみネクタイでも着用できる)、ボタン・ダウン・カラーが最大の特徴で、白か、無地の色もののオックスフォード地で作られるほか、カジュアル用途としては、ギンガム・チェック(先染め糸を使って、格子柄に織った綿の平織物)やマドラス・チェック(インドのマドラス地方で織られた綿織物の格子柄)使いのものが多く見ることができます。

 

用語その8 スプリングコート


 
スプリングコートとは、文字通り春のコートで、ショートコート、トッパー、ダスターコートなどをさします。スプリングコートは、重くて頑丈な厳寒期用の防寒外套(オーバーコート)に対し、春や秋など季節の変わり目に着用される、軽快な感じのやや短いコートを指します。

日本のファッション業界用語で「梅春物」と括られることが多く、新春早々から販売できる衣服、つまり厚ぼったい冬物ではない、季節の合間の時期に着用できる衣服を「梅春物」と称されています。冬物と比べると、生地の素材や織り、色合いなどもなんとなく春めいた軽快な印象の軽いコートです。

 

用語その9 マキシスカート


 
マキシはマキシマム[maximum]の略で、「最大限、極大」の意味で、マクシスカートとも発音します。ミニスカートに対抗して60年代の終わりから70年代にかけて流行した丈の長いスカートを表します。その丈の長さは、ふくらはぎを隠す程度から、くるぶしほどの長さになっていました。現在では床につくような超ロングスカートをこう呼ぶことがあります。

 

用語その10 プルオーバー


 
プルオーバーとは皆さんご存知の通り「頭からかぶって着る服」のことです。前後にボタンやジップなどの開きがなく、かぶり式の衣服をいいます。プルオーバーは長袖のアイテムが多く、腰丈またはウエスト丈の上着の物が主流です。特にセーターは、スマートで活動的な外着として19世紀末から20世紀初めに着用されていました。

 

あなたは説明できる用語が何個あったでしょうか?言葉自体は知っていても説明できる物は少なかったのではないでしょうか!

 

これをキッカケに”洋服”に詳しくなってみてください♪