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2018.02.15

プロフェッショナルなVMDの流儀<前編>

混沌とするファッション業界。長いトンネルとも思える現状を抜け出そうと、走り続けているブランドやメーカーも多いのではないだろうか。

 

いつもは”販売スタッフ”や”接客”というワードにスポットを当てて、スキルやノウハウについてをテーマにしていますが、今回は『VMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)』について、クレセントアイズVMD担当・高田さんに語ってもらいました。

 

ショップを飾り、お客様を魅了する内装・ウィンドウ。そのブランドやショップにしか表現できない世界観。”#VMD”というキーワードが長いトンネルの終わりを告げるかも。

 

クレセントアイズ高田VMDが考えるVMDの流儀をお届けします。

 

VMD=ヴィジュアルマーチャンダイジングの役割

VMDとはVisual Merchandising (ビジュアル・マーチャンダイジング)の略で、文字通り「マーチャンダイジング=商品化計画」を「ビジュアル=視覚化(目に見えるように)」することです。

つまり、視覚的効果でお客様にアプローチするというものである。

 

VMDの役割はショップのウィンドウやディスプレイにとどまらず、ショップ全体のビジュアルコーディネートを行うものであり、”接客”や”販売”と同様にお店の商戦を占う重要なファクターであることは間違いない。

 

「かっこよかったり、可愛ければ良いんじゃないの?」

そんな単純な質問の投げかけに、高田VMDがそっと答えてくれました。

高田:簡単に言うと「視覚的効果でお店を作る」。でも、それ以上に大きな役割があると僕は思います。なぜなら、VMD次第で売上げが変わるからです。

 

高田:VMDのやり方にも様々あり、ブランドによっては世界観を表現したかったり、ブランド戦略をVMDにはめ込みたかったり。ショップによっては売れる売り場を作りたかったり、接客しやすい売り場を作りたかったり。ブランドやショップの意向に合わせて、最大パフォーマンスを発揮できるように、お店を作りこんでいきます。なので、「かっこよければOK!」とか「可愛いから良い!」だけでは物足りないと思っています。

 

アメリカントラディショナルブランドでのVMD経験がスタートライン

某有名アメリカントラディショナルブランドのヘッドショップの販売員として働く中で、ショップディスプレイを担当していたという。

高田:最初は販売員が自店のショップのディスプレイをする程度だったんですが、それを評価してもらってブランドのVMD担当になりました。そこがVMDとしてのキャリアのスタートだと思います。

 

―最初からVMDとして上手く仕事を行えましたか?

高田:最初はブランドの発表する方針や、指示に合わせて仕事をしていました。それを求められていたので、それはそれで良かったと思います。でも、「もっと何かを表現できるんじゃないかな?」と思い始めたキッカケでもありました。

 

―「もっと何かを表現・・・」とは具体的にどんなことですか?

高田:めっちゃ聞くじゃないですか!笑

 

―いやいや、インタビューですので。笑

高田:そうですよね(笑)そうですね、具体的には「もっと売上に直結するビジュアルが作れるんじゃないか」とか「お店のゴールに、もっとアシストすることができるんじゃないか」とかですかね。

 

ちょっとした自問自答が様々な結果を生み出す

―小売りにとって”売上”は重要な目標だというのは一理だと思うのですが、それ以外にはどんな目標がありますか?

高田:”売上”というのは至上命題というか、ショップやブランドにとってとても重要なワードだと思います。これは現場にいる人間は誰しもが感じると思います。それ以外にも重要なもの、もしくはそこにつながる重要なものがあるんじゃないかとVMDをやる中で自問自答しました。

 

高田:「ブランドファンを作るVMDってなんだろう」とか「このお店にとってのビジュアルってどういう役割だろう」とか「ここでの大切な価値観ってなんだろう」とかですかね。そんな事を考えながら、ショップに出向いて仕事していましたね。

 

―実際に自問自答から生まれた一つの答えを教えてもらえますか?

高田:数年前のことなんですが、某ブランドのショップのVMDを担当していたのですが、そこのお店のショップスタッフはパーソナリティが素晴らしく、接客も上手い。なのに、動きや接客がぎこちなかったんですよ。その時に「もっと接客のしやすいVMDにすれば何か変わるのでは」と思ったんです。足しげくショップに出向き、スタッフの方々とコミュニケーションを取るようにしました。そんなことを繰り返しながら、自分の中で「ここのスタッフさん達が接客しやすいVMDはコレだ!」みたいなのを見つけて実施したら、あっという間に状況が好転したんですよ。

 

高田:「あ、ここの正解は”接客しやすいVMD”なんだ」と思いましたね。売れ筋商品を前面に押し出して、売りにつなげる以上に良かったんじゃないかと思います。そこで「接客しやすいVMDだったり、接客につながるVMD」という答えもあると気づきました。

 

VMDの果たす役割と存在感

―VMDのはたす役割って実はものすごい大きいですね。

高田:そうですね。単純に思えるかもしれないんですが、大きな役割があると思います。ショップの中で輝くものは”接客”なんですが、その”接客”で輝くのはVMDだと思うんですよ。

 

高田:これは私のやり方かもしれませんが。VMDにはショップに関する情報が詰まっています。もしくは詰めています。お客様情報や最近のトレンド、ショップの売れ筋、ショップの商品など様々な情報です。だから、感度高く色々な情報を手に入れておく必要があります。その情報をすべて駆使して、ショップやブランドの力や魅力を最大限に引き出すのがVMDだと思っています。

 

―VMDで苦戦しているショップやブランドにアドバイスはありますか?

高田:そうですね。そんなに偉そうな事は言えませんが、もっともっとショップやブランドのことを様々な角度から深堀して、それを外からの目線で見てみてください!

 

ブランドやショップにおいて、お客様との懸け橋ともなるVMD。

『VMD』という存在をもう一度考え直してみるとともに、お客様目線に立ち見直してみる必要があるかもしれません。

 

VMDの存在を再考した我々。

「具体的なVMDのポイントとは?」という疑問に引き続き答えてくれました。

 

後編に続く・・・

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